上手く家を買い替えるために知っておきたいこと

多くの方にとって、人生最大のお買い物となる「マイホーム」。
昔は、“人生一度のお買い物”と言われていましたが、
近年は、転勤やライフスタイルの変化など、
その時の事情に合わせて買い替えを行うようになりました。

このように、手軽に買い替えを可能とする最大の理由が、
“超低金利”ということが挙げられるでしょう。
特に、ここ数年は1%を大きく下回る金利が続いており、
資金調達がとてもし易い環境が整っています。
そのような背景の後押しもあり、今では、一生に2回・3回と
家を買い替える方々が増えています。
しかし、一言で「買い替え」と言っても、
それぞれのご事情やご意向が異なり、家の買い替え計画も千差万別です。
また、買い替えを検討する上で、最も大切なことは“資金計画”です。

そこで、今回は、資金計画を軸とした代表的な「家の買い替え計画」について
ご紹介させて頂きます。


 

資金計画別、代表的な家の買い替え計画3パターン
ここでは、どのような方がどの買い替えのケースに該当するのか、
また、それぞれの買い替え計画のメリット・デメリットなどをご紹介させて頂きます。

 

 

買い替え計画①)売却及び購入同時進行型(売買同時進行型)

 

このケースは、現在住んでいる家と、新たに購入する家を
同時進行で売買する一般的な方法です。
(自宅の売却活動と、購入希望物件の家探しを同時に行い、同時に完了する。)
このケースを選択する方の特徴は、現在住んでいる家の売却代金で
新たに購入する家の取得費用を賄う「売却と購入の資金連動」が伴うことです。

また、現在も住宅ローン残があり、自宅の売却資金で住宅ローン返済を
行わなければ新たな住宅ローンが組めないという方も該当します。

メリット)
自宅の売却と新居の購入を同時に行うため、
仮住まいなど行う必要がないことから、引っ越しを1回で済ますことが可能。

デメリット)
自宅の売却と新居探しのスケジュール調整が必要につき、
自宅の早売りや購入希望物件の妥協など、売却・購入について資金計画の見直しや、
時間に追われる買い替えスケジュールとなる可能性がある。
例1:希望の売却条件で自宅の購入者が見つかったけど、購入希望物件が見つからないので、
   自宅の売却期日までに購入条件を妥協して新居を買わなければならなくなった。
例2:新居探しは希望物件が見つかったけど、自宅の売却が進まず、
   結果、価格を下げて売却することになった。

(売買同時進行型のポイント)
この売買同時進行型で買い替えを行う場合は、
売却・購入の手続きを依頼する不動産会社は同じ会社で行うことをお勧めします。
尚、売却の手続きをA社・購入の手続きをB社というケースでも手続きは可能ですが、
各種手続きの調整作業を本人で行わなければならないため、手間がかかります。

 

 

買い替え計画②)購入先行型

 

このケースは、先に新居を購入して、新居へ引越し後に自宅を売却する方法です。
このケースを選択する方の特徴は、自宅をすぐに売却しなくても
新居の購入資金調達が可能な方です。
例えば、自己資金のみで購入が可能な方や、現在、自宅の住宅ローンが残っていても、
一時的に二重ローンが組める方なども購入先行型が選択可能な対象者となります。
また、新居に引っ越した後、以前までお住まいになられていた自宅を売却し、
結果的に買い替え資金に充当するという方法で資金計画を立てられている方が大半です。

メリット)
先行して新居を取得することから、仮住まいなどを行う必要がない。
自宅の売却時、売り急ぐ必要がない。(売却時期の制限を設けなくてよい)
自宅を空き家として売却が出来るため、売り易い。

デメリット)
・新居の購入資金を住宅ローンなどで調達する場合、ローン諸経費などが発生する。

 

 

買い替え計画③)売却先行型

 

このケースは、先に自宅を売却してから、新居探しを行う方法です。
このケースの利用対象者は、自宅のローンが残っているため、
先に自宅を売却してローンを精算した上で、じっくりと新居探しを希望する方や、
遠方からの買い替えで、先に自宅の売却を済ませ、
購入希望地域の周辺界隈に仮住まいしながら新居探しを行う方などが主に利用されます。

メリット)
先に自宅を売却しているため、じっくりと新居探しを行うことが可能。
自宅の売却価格が確定しているため、購入資金計画をスムーズに行うことが可能。
また、資金調達(新たな住宅ローン申し込み等)も行い易い。

デメリット)
自宅の売却後、仮住まいが必要。(引っ越しを2回しなければならない)

 

 

以上が、代表的な買い替えパターンです。
その中で、最も理想的な買い替えと言えば、売買同時進行型です。
しかし、このケースは、売却と購入のタイミングを合わせなければならず、
現実的にはなかなか難しいのが実情です。
例えば、「希望条件の新居は見つかったけど、自宅が売れない・・。」
また、「自宅の売却先は決まったけど、希望条件の家がなかなか見つからない・・。」など、
片方(売却又は購入)は決まっても、もう片方(売却又は購入)が決まらない・・、
という状況になり易く、タイミングを合わせるために当初の自宅の売却計画よりも
安い金額で売却(早売り)したり、希望条件を大幅に緩和して新居を購入したりなど、
当初に想定していた思い通りの買い替えとならないケースも大いにあり得ます。

 

その反面、購入先行型や売却先行型は、一時的ではありますが、
自宅の売却代金と新居の購入資金を分離させた考えのもと、
「新居の購入」と「自宅の売却」を切り離して行動するため、
時間のゆとりをもって買い替えを行うことが可能です。
ただ、どのパターンの買い替えが望ましいのかは、
価値観やそれぞれの資金事情によって異なることから、
具体的な売却査定や購入資金計画など両面からの検証が必要です。

 

≪参考≫
~ 家を買い替えることによって得られるメリット ~
家の買い替えによって、様々な恩恵を受けることが出来る場合があります。
①買い替えに伴い、借り換えた住宅ローン金利が下がる。
②買い替えにより各種税制面の優遇措置(特例)が受けられる。
※但し、住宅ローンを借り換えて買い替える方や、
 税制優遇の適用条件に該当する方が対象となります。

 

 

いかがでしたでしょうか。
買い替えには「売買同時進行型」「購入先行型」「売却先行型」という
代表的な3つの方法があります。
自分にはどの方法が望ましいのかは資金事情や買い替えの目的に合わせた
検討が必要ですが、それぞれのメリットやデメリットも踏まえてご検討頂ければと思います。

今の時代、マイホームは“一生に一度のお買い物”ではありません。
その時のライフスタイルに合わせた住まいを見つけて住み替える時代です。
人生100年時代、これからの生活に見合う「マイホーム」に、買い替え検討してみかせんか。

 

 

 

 


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