一般的に不動産の売却を行う場合、自らで購入者を探すことはとても難しいため、
不動産会社に仲介(媒介)を依頼することとなります。
これを「媒介契約」と言います。
この媒介にあたり、依頼者(所有者)の保護・取引の安全及び流通の円滑化を図るため、
媒介契約の書面化が義務付けられています。
不動産会社は媒介契約を締結するにあたり、依頼者の意思を十分確認した上で、
媒介契約を締結し、直ちに媒介契約書面を交付することとなっています。
尚、媒介契約は以下の通り、種類があります。
1.専属専任媒介契約
特徴:依頼者が他の不動産会社に重ねて依頼することができない契約です。
また、依頼者自身が見つけた相手方と直接売買することもできません。
対象不動産の指定流通機構(近畿レインズ)に、媒介契約締結の翌日から
5日以内に登録されます。
2.専任媒介契約
特徴:依頼者が他の不動産会社に重ねて依頼することができない契約です。
依頼者自身が見つけた相手方と直接売買することは可能です。
対象不動産の指定流通機構(近畿レインズ)に、媒介契約締結の翌日から
7日以内に登録されます。
3.一般媒介契約
特徴:依頼が他の不動産会社に重ねて媒介を依頼することができる契約です。
また、依頼者自身が見つけた相手方と直接売買することは可能です。
対象不動産の指定流通機構(近畿レインズ)への登録は任意です。
※指定流通機構(近畿レインズ)とは、・・・
近畿圏の不動産会社の殆どが加盟している公益財団法人や公益社団法人が運営している、
不動産会社専用のネットワークサイトです。
上記の通り、「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」については、
複数の不動産会社に重ねて依頼をすることが出来ないですが、
依頼を受けた不動産会社は自分の会社だけ依頼を受けているという立場により、
積極的に販売活動を行う傾向があります。
またその反面、「一般媒介契約」は、依頼者が複数の不動産会社に重ねて依頼することが
可能なことから、依頼を受けた不動産会社は、専任又は専属専任契約ほど、
積極的な販売活動とならない傾向もあります。
また、専属専任媒介契約は一週間に一回以上、媒介契約は二週間に一回以上の
業務報告義務(書面又はメール)がありますが、一般媒介契約は業務報告の義務がありません。
複数の不動産会社に重ねて依頼することが可能な「一般媒介」と
専任で依頼する「専任媒介」「専属専任媒介」のどれを選択するのかで、
売却不動産の“運命”が決まるかもしれません。
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