タワーマンションの値上がり、どこまで続く!?

近年続く地価上昇や建築資材の高騰によりタワーマンションの価格が恐ろしいほど高騰しています。東京都心のタワーマンションでは、平均価格が億越えのケースも珍しくなく、上層階の住戸では数十億円もの値が付くのが〝当たり前″となっています。新築の場合は「致し方ない」と感じる方が多いですが、中古のタワーマンションも新築価格と並行してうなぎ上りに上昇しています。

例えば、筆者運営の不動産店舗の前に建っている神戸市東灘区「御影タワーレジデンス」(2010年建築・47階建)、分譲当時3,570万円の2LDK(約60㎡・中層階)が、現在、6,280万円にて販売中です。この上昇倍率は単純計算でも6,280万円÷3,570万円=約1.759倍という数値となります。しかし、御影タワーレジデンスは既に築14年が経過しており、減価償却が行われて建物価値は下がっているのが原則論です。にも拘わらず、価格が1.7倍以上にもなって販売されている現実があります。また、総戸数502世帯もの大規模が故に2020年のコロナ禍以前であれば、中古マンション流通市場に常時7~8戸程度の売り物件が出ていましたが、今は、1~2戸程度しか売りに出ていません。これは、今後の価格上昇を見込んで売却時期を見計らっている表れかと思います。

■日本のタワーマンション状況
国内最大の不動産専門データサービス会社(株)東京カンテイによると、2023年12月末時点での国内のタワーマンション総棟数は1,515棟となっています。
(最高階数が20階以上の分譲マンションを「タワーマンション」という定義)
そのうち、東京都は479棟(全国シェア約31.6%)、続いて大阪府が273棟(同約18%)と上位2都府で半数近いシェアを占めています。また、参考までに第3位は神奈川県の144棟(同9.5%)となっており、首都圏でのシェアは52.3%となります。

■海外から見る日本のタワーマンション
タワーマンションや不動産だけではなく、様々な物価やサービス料金の上昇が続くなか、タワーマンションの投資目的保有が増えているのも実情です。また、事例として取り上げた御影タワーレジデンスの価格変動では、新築分譲当時から約1.7倍上昇している現状の流通事情ですが、海外の不動産流通状況と比較した場合、まだまだ日本のタワーマンションを含む不動産はお買い得感があるようです。ただ、グローバルな視点で捉えたとき、東京・大阪・名古屋の三大都市や福岡など、大都市圏の中心部の不動産は投資目的による「外資流入=価格上昇」が今後も期待できますが、御影タワーレジデンスが建つ地方(筆者の感覚では「神戸」は地方扱い)まで、将来的な価格担保があるのか不透明です。

■今後の需要・価値はどうなる?
タワーマンション購入者の目的は「投資」又は「実需(自己利用)」のいづれかにつき、今後、投機的要素の資金流入が見込めない地域でも、実需として一定のニーズが見込めるのであれば、ある程度の価格担保がされるのではないかと想定します。また、建築費(人件費含む)についても今後下がることは想定しづらいことから、建築費が安価な時期に建てられたタワーマンションを新築分譲時に取得している方は、購入時の価格を下回るケースは少ないと思われます。

今後、地方都市の駅前再開発などでもタワーマンションの建設が進むと思われます。ただ、地方都市の不動産需要の中心は実需です。これから地方都市でタワーマンションを購入検討する場合、将来、人口減少が進む内需だけでも資産維持が可能な自力ある地域なのか見極めが重要となります。


「タワーマンション」=「不動産」です。不動産購入目利きの原点は「立地・地域・環境」です。ニーズがある立地なのか? 魅力ある地域・環境なのか?・・、タワマン価値の見極めは『街』の見極めです。

 

 

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