(株)LIXIL住宅研究所は6月、賃貸のアパートやマンション、公営住宅に住む全国の既婚
女性750名を対象に実施した、現在の住まいへの不満点や、賃貸住宅を選ぶ際の必須条件に
ついての調査結果を次の通り発表した。
現在住んでいる賃貸住宅の機能性については、「不満点がある」が75.7%、「特に不満点は
ない」が24.3%。賃貸住宅の形態別では、アパートに住んでいる方で不満を持っているのが
80.6%と、マンションや公営住宅に住んでいる方よりも大きな割合。
現在住んでいる賃貸住宅の機能性について不満を持つ568名に、どのような点が不満か質問し
たところ、20%以上の比率で、「上階の足音や声が響く」、次いで「断熱効果が弱く、夏暑く、
冬寒い」「風通しが悪く、湿気がこもり、カビが生えやすい」「壁が薄いため、隣室や外の音
がうるさく、室内の音も外にもれる」となり、上階の足音や隣室の音など、防音(遮音)に関
わる項目が上位。
賃貸住宅の機能性における不満点を築年数別に見ると、築年数が増すごとに不満を挙げる割合
は増える傾向。築10年以上になると、上位4項目は20%以上になり、築30年以上にもなると、
上位4項目のうち3項目が30%以上に達した。
築5年未満では「上階の足音や声が響く」「壁が薄いため、隣室や外の音がうるさく、室内の
音も外にもれる」といった、防音(遮音)に関する項目が不満として挙げられた。
「断熱効果が弱く、夏暑く、冬寒い」は、築5年未満では10.8%で、築15年以上20年未満であり
31.8%、築20年以上30年未満で28.5%、築30年以上で31.7%と、不満として挙げる方の割合が
高くなった。
また、「トイレにシャワートイレが付いていない」についても、築5年未満では7.2%であったが、
築15年以上の賃貸住宅においては20%以上が不満点として挙げている。
賃貸住宅の機能性における不満点を住居形態別に見ると、マンションで最も多い不満は「上階
の足音や声が響く」が34.4%で、次点の「断熱効果が弱く、夏暑く、冬寒い」よりも約7ポ
イント高い。アパートでは、「断熱効果が弱く、夏暑く、冬寒い」が38.4%と最も高く、「壁が
薄いため、隣室や外の音がうるさく、室内の音も外にもれる」は35.6%。
現在住む賃貸住宅に不満を持っている方は、「すぐにでも引っ越ししたいと思っている」が17.1%、
「次の更新の際に引っ越ししたいと思っている」が18.1%となり、合計して35.2%の方が引っ越し
を検討している。
賃貸住宅を選ぶ際の選択の必須条件は、「風呂とトイレは別室になっていること」が68.8%、
「内装がきれいであること」が58.3%、「ベランダ・バルコニーがあること」が52.0%「駐車場が
あること」が47.9%、「部屋の防音効果が高いこと」が45.5%でトップ5。
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