不動産を相場より高く売るための方法(②リフォーム編)

お持ちの家を高く売りたい・・、当然ですが誰もが願うところです。皆さんがご売却を検討されている家は、ご自身が住んでいた家や相続したご実家など、俗に言う「中古住宅(中古品)」ですが、その中古住宅を売却する最大のポイントは、“いかに好印象を与えることが出来るのか”です。中古車販売なども同じで、中古車センターなどに展示されている車は綺麗に磨かれており、車によっては見た目は新車と遜色ない中古車もあります。そのような中古車は新車価格に近い値段で売却されるケースもあるようです。

家(中古住宅)も中古車と同じです。見た目や印象がとても大切なのです。言い換えると、印象を良くすることで、簡単に100万円や200万円高く売却出来る可能性があります。

「リフォームを行う」=「好印象を与える」=「商品価値が上がる」
リフォームを行うということは、業者に工事を依頼することになります。ということは、当然ですがリフォーム代(工事費用)が掛かります。皆さんが売主となる立場になったとき「手放す(売却する)家にわざわざリフォーム費用を掛けるのは勿体ないなぁ」とお考えになる方が多いのではないでしょうか。しかし、これは間違いです。勿論、どのような中古住宅もリフォームすれば良いという訳ではありませんが、概ねの中古住宅はリフォームした方が「商品価値が上がる」場合が多いのです。
これから売却しようとしている家は、『販売する商品』ということを理解・認識することが、不動産を高く売るための第一歩です。

不動産会社が一般販売する中古住宅の90%以上はリフォームを行っている。
不動産会社が中古住宅を買取り再販売する場合、90%以上の物件がリフォームやリノベーションして販売します。不動産会社の場合、日頃から取引しているリフォーム会社などがあることから一般の方よりも少し安価で工事発注することが可能です。しかし、100万円リフォーム費用を掛ければ200万円価値が上がる、また、キッチンとユニットバスを交換すれば、300万円価値が上がる・・・、など、計算式があるうえで工事を行う訳ではありません。また、不動産会社の中古住宅の販売計画として、リフォーム費用等を掛けないでそのまま売却するという選択肢もあるはずです。それにも拘わらず、リフォーム工事を行い販売するのはなぜでしょうか。それは不動産会社はリフォームした方が『高く、且つ早く売却出来る』ということを経験上、知っているからです。何より、不動産会社は購入顧客心理を熟知しています。

リフォームしていない中古住宅を見たときの顧客心理
マイホームの購入検討顧客が、リフォームしていない中古住宅を見たときの顧客心理は次の通りです。
①前に住んでいた家族(人)の生活感が残っていて、いかにも“中古住宅”って懸念感がある。
②購入後、自分達でリフォーム会社に工事を依頼しないといけないし、どれだけリフォーム費用が掛かるか分からないし、信頼できるリフォーム会社を探さなければならないし、費用や手間暇がかかる中古住宅という印象。
③見えない箇所の劣化や瑕疵など、本来であれば良好な部分や箇所も不安に捉えてしまう。また、住宅全体のイメージがマイナスに作用してしまう。
④リフォーム済みの住宅とは異なり、すぐ住める状態ではないので、これからスタートする新生活のイメージが湧き難い。
このマイナスの顧客心理がリフォームをしていない中古住宅を高く売るための妨げとなっています。

リフォームすればどれくらい高く売れるのか
当然のことですが、リフォームしている住宅と、そうでない住宅、どちらの方が中古住宅の価格が高いかと考えた場合、誰もがリフォームしている住宅の方が高いと判ります。しかし、その金額の差となると、単純にリフォーム費用の差だけではとどまらないのが、中古住宅流通市場の原理なのです。中古住宅を含む不動産は、世の中に2つとして同じものはありません。どの不動産もオンリーワンです。リフォームされて商品価値が高まった中古住宅を見た購入検討顧客は、その物件を気に入れば、リフォームしていない中古住宅を見た時の顧客心理①~④の不安や懸念材料が無いプライスレスという『付加価値』を受け入れます。なぜなら、その気に入った中古住宅はその物件しかないからです。例えば、リフォームしていない状態での売却査定が3,000万円だった中古住宅の場合、リフォーム費用に150万円かけて、3,300万円で販売したら販売価格で売れたという事例は沢山あります。この150万円の付加価値が、マイナスイメージのある中古住宅の懸念材料を払拭したことで得た売主側の利益です。中古住宅の現状やリフォーム工事内容によっては事例以上の付加価値が付く住宅も珍しくはありません。

(参考)
Q)リフォーム費用をかけた金額に対して、どれぐらいの付加価値が付くの?
A)目安ですが、リフォーム費用の50%~100%程度の付加価値が想定されます。
(但し、中古住宅の保守状況によります。)
例)リフォーム費用100万円=付加価値50~100万円
  リフォーム費用300万円=付加価値150~300万円

リフォームしても付加価値が付きづらい中古住宅もある!?
ご売却を検討の中古住宅でも、リフォームをしても付加価値が付きづらい物件があります。
①既に近年にリフォーム等を行っている住宅
②比較的築年数が新しい住宅
③個性的な間取りや室内設備・仕様等が施されてる住宅
④立地環境等が特殊な住宅
①と②に関しては、そもそも新たにリフォームする意味があまりない物件だということはご理解いただけると思います。また、③と④に関しては物件自体の属性が強いため、検討顧客の購入判断が一般的な物件とは異なることからリフォーム施工に伴う付加価値を見出すことが難しいのです。但し、リフォームを行うことによる早期売却というメリットはあります。

一番大切なことは、『販売商品』ということを意識すること。
皆さんが売却を検討している「住み替えた家」や「相続した実家」は、『販売商品』です。とは言っても、「持ってても維持費が掛かるだけ」「もう利用しない」「換金したい」など単に個人財産を売却するという理由につき、どうしても“自分目線”だけで高値売却を意識してしまいがちです。しかし、購入者の立場で見たとき、不動産会社が買い取って再販売するリフォームされた中古住宅だろうが、一般の方が売却する中古住宅だろうが関係ないのです。購入者は自分達が希望する『“買いたい”と感じる物件なのか』だけがポイントなのです。“買いたい”と思って貰えるように整備された『販売商品』は、付加価値が付き、結果、売主に利益をもたらします。(不動産会社はそのことを熟知しています。)

居住中の住宅の場合、リフォーム工事は困難です。しかし、『販売商品』ということを意識することは可能です。例えば、購入検討者が現地(室内)の見学に来るときは、掃除や整理整頓を心掛けるだけでも物件印象は異なります。とにかく、お持ちの家「中古住宅」は『商品』である、ということを忘れないことがポイントです。
皆さんがお持ちになられている家・不動産が少しでも高くご売却が出来るようこの記事がお役に立てば幸いです。

 

トップライフでは、不動産を相場よりも高く売るための方法として、リフォーム工事を推奨していますが、『価値が高まる低予算で効果的なリフォーム工事』という買主側のチェックポイントからの視点で、リフォーム工事をご提案させて頂いております。また、売主様側のご事情やご意向に副って、様々な売却方法のご案内も併せて行っております。どうぞ、お気軽にご相談下さい。

 

 

 

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