持ち家を賢く貸す「マイホーム借り上げ制度」

国の基金活用で安心・安全賃貸活用「マイホーム借り上げ制度」

「マイホーム借り上げ制度」って、聞いたことありますか?
この制度は一般社団法人移住・住みかえ支援機構が国の基金を活用した空き家対策の制度です。
移住・住みかえ支援機構が空き家をお持ちの方から借り上げを行い、所有者に代わってマイホームを探している方に賃貸し、一定の手数料等を差し引いた賃料を所有者にお支払いします。

利用条件は、原則、年齢50歳以上の方で一定の耐震性を満たしている住宅をお持ちの方なら誰でも利用できます。
また、年齢に満たない方でも相続した住宅をお持ちの方は対象となります。

「マイホーム借り上げ制度」は主に4つの特徴があります。

1.空室時でも毎月、賃料を受けることができます。
 借り手がいない時の空室賃料保障

2.住宅が賃貸可能な限り、最長、終身にわたって借り上げを行います。
 原則、3年間の定期借家契約の繰り返しにつき、3年の期間満了後、マイホームへ戻ることも可能。

3.手続きや入居者トラブル等、面倒な家主仕事は機構が対応いたします。
 入居者対応は不要です。すべて、機構や提携事業者が行います。

4.万が一の場合に備えた債務保証基金
 当制度運営の伴い、(財)高齢者住宅財団の基金が設定されています。

 

民間の一般的な賃貸と異なる大きな点は、「最長、終身まで借り上げをしてくれる。」というところでしょう。
終身まで借り上げということは、この制度を利用すれば「住宅賃貸収入」=「年金」という考え方も出来るかもしれません。
また、近年は中高年の住み替えも活発に行われていることから、住み替え資金を目的としてもご活用いただけます。

地方自治体も推奨しています。
この制度は、神戸市を含め、日本全国多くの自治体が空き家対策として推奨しています。
神戸市では、神戸市居住支援協議会事務局「すまいるネット」でも相談窓口として受け付けています。
(コロナ禍前までは、神戸市主催で、マイホーム借り上げ制度相談会を定期的に開催していました。)
また、地方自治体によっては、この制度利用で空き家活用を行った向けにリフォーム費用の補助など行っているようです。

活用事例
私たちも、この制度を利用するお客様の手続きをいお手伝いさせていただいたことが複数あります。
その中の事例などを一部、ご紹介させていただきます。

①空き家となっていた実家を三人兄弟で相続されました。その空き家の活用方法を話し合っても意見がまとまらなかったところ、この制度を知った一人が利用提案行い、意見が一致したため利用することとなりました。

②ご両親のために建てた住宅。もう使わなくなったため空き家にしていました。将来、お子様が利用する予定があるのですが、それまでの間だけ賃貸活用したい。子供たちが何年後に利用することになるのか現時点では未定だが、3年毎の定期借家契約なら安心。

③住み替えた自宅を賃貸していた。その後空き家になり、なかなか入居者が決まらないので、この制度利用に切り替えた。賃料は少し低くなったが、空き家保障で安心なので継続利用したい。


冒頭でも記載の通り、この制度は、一般社団法人移住・住みかえ支援機構が運営・事業母体です。また、この制度の利用を検討の方の申し込みなどの事務手続きについては、
「マイホーム借り上げ制度」協賛事業者が行います。協賛事業者とはハウジング(住生活)ライフプランナーが在籍しており、移住・住み替え支援機構の業務委託を受けている不動産事業者です。

協賛事業者は以下のサイトから検索することができます。

https://www.jti.or.jp/area/hyogo/

 

 

近年、今まで住み続けていたマイホームや相続した実家などについて、最近では「売る」より「貸す」という選択が相当数増えています。
「賃貸活用検討したいけど、誰かに貸すのは不安や心配がある。」とお思いの方は、地方自治体が推奨する「マイホーム借り上げ制度」も賃貸活用の選択肢の一つとしてご検討になられても良いのではないでしょうか。

 

 

 

(関連コラム)

・これなら実践可能!空き家や空き地の活用方法(神戸市編)
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